中絶手術で失った母の資格

最悪の高校生での妊娠

避妊をきちんと行っていましたし、元々生理不順だからそこまで珍しいことでもなかったので大丈夫だろうと思っていたのですが、それからしばらくして気分が悪い日が続くようになりました。
もしかしてと思い検査薬を使っていると、そこにははっきりと陽性にラインが入っていたのです。
嬉しいという感情よりも不安や戸惑いの方が強かったのは私がまだ子供を産んで育てるような立場にないからだということを無意識に自覚したからだと思います。
真っ暗な部屋で悩んでいると、心配した母が声をかけてきました。
私は1人で抱えきれなくなり、勇気を出して検査薬を出しました。
母は驚いた表情で何も言わずに私を抱きしめてくれました。
絶対に怒られると思っていたのに、母の思わぬ行動に涙が溢れて止まらなくなったのです。
「そこまで彼のことが好きだったんだね」と言ってくれた母に対し申し訳なく感じ、私は自分の口で父に報告をしようと思いました。
父にはもちろん怒られましたが、母が私の手をずっと握っていてくれたのでそれをきちんと受け止めることができました。
翌日、私は両親と一緒に彼の家に行って話をしました。
彼と彼の両親は何度も頭を下げてきましたが、どう考えても幼い私たちには子供を産んで育てることができないので中絶手術を受けることにしました。

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